- ――
- サンマーク出版さんから新刊「ぐっとくる?」が出ましたね。
- 安田
- はい。ありがとうございます。
- ――
- 前作から2年が経ちましたが。今回はどういった内容なんですか?
- 安田
- 前作「検索は、するな。」は、個人のスキルアップの話だったんです。自分の外側に答えを求めるんじゃなくて、内側から答えをひねり出す方法ですね。
- ――
- 正解を探してばかりで、自分の頭を使わないとダメですよ、と。
- 安田
- そう。そのためには、極端に大きな視点と、極端に細かい視点をどっちも持つ必要があって。それを細かく繰り返すとか、そういった考え方について書いてました。
- ――
- では、新作はスキルアップの話ではないということですか?
- 安田
- 今回の「ぐっとくる?」はビジネス。いわゆる商売に関するお話ですね。
- ――
- ビジネスについて、改めて本を書こうと思ったきっかけは何だったんでしょう。
- 安田
- なんとういか、世の中ズレているなーと思うことが非常にが多いんですよね。たとえば少子化対策にしても、対策しているはずなのに、ぜんぜん子供が増えないじゃないですか。
- ――
- 確かにそうですね。
- 安田
- それって、少子化対策そのものの有効性以前に、「なんで少子化になっているのか」っていう原因を間違って把握してるからじゃないのかなーと。僕は感じるわけなんですよ。
- ――
- 現状の認識が間違っている・・・と。
- 安田
- そう。そして今まさに、商売の現場でも同じようにズレてる人が沢山いるんですよ。特に経営者に多いんですが。
- ――
- どういった点がズレているんですか?
- 安田
- まず、「売れる」ということに関する認識がズレていて。確かに不景気で高いものが売れない。安くないと売れない。価格競争力を高めないといけない、と。それも事実なんですけど、だからって安いっていうだけでは買わないと思うんですよ。
- ――
- では、「安い」ではなくて、何なんでしょうか。
- 安田
- 我々の消費行動を促す要素には価格の安さもありますけど、それ以上に強いのが「欲しい!」ってい気持ちですよね。ここはもう、感情的な欲求だと思うので。
- ――
- 確かに、いくら安くても、欲しくなければ買わないですね。
- 安田
- そうでしょ?そういう商売の根っこの部分を忘れてしまってるんじゃないか?人の心を動かすのが商売の基本なんじゃなかろうかと。それを問いかけている本なので、「ぐっとくる?」というタイトルを付けてみました。
- ――
- では、これからはその「ぐっとくる何か」を、会社で働くビジネスパーソンや経営者がつくっていかないといけない、ということですよね?
- 安田
- そうです。小さな会社であれば、なおさらです。人をひきつけるために、大きな会社の場合は会社のイメージをテレビCMとかで作ることができますけど、小さな会社の場合はイメージがほとんどないわけですから。現場でお客様に接する社員さんや経営者がどういう印象をお客様にもたらすのかってことが全てだと思うんですよね。
- ――
- 特に、経営者の方は会社の顔なので、これからは特に、“会社としての顔つきがない”会社というのは、ちょっと厳しいということでしょうか?
- 安田
- そうですよね。ノーコンセプトの会社って生き残っていくのが難しいと思いますよ。たとえば街の不動産屋さんひとつとっても一杯あるわけで。「○○な不動産屋さん」っていうこの「○○」な部分に明確なコンセプトがないと、お客さんから選んでもらえない時代だと思うんですね。
- ――
- そこは、インターネットの影響も大きいでしょうね。
- 安田
- 昔はインターネットなんてなかったですからね。たとえば歯医者さんだったら、家から一番近い歯医者さんに行ってましたけど、今は違いますよね。いろいろ調べて、一番行ってみたいと思った歯医者さんに行くじゃないですか。ちょっとくらい遠くても。
- ――
- なるほど。
- 安田
- 沢山ある中から選ぶ。ということは、選ばれる“何か”があるってことなんですよ。単に歯医者さんを近所に作っただけでは、人は来ないということなんです。何を基準にして、人は物事を選ぶのか。人間の選択の仕組み・メカニズムをきちんと知っておかないといけないと思うんですよね。それについて書いた本です。
- ――
- どういう商品を作ったら、どういった売り方をしたらお客さんは"ぐっとくる”のか?ということですよね。
- 安田
- はい。かなり具体的な事例も書いてます。我々はすでに、“人のこころ”という目に見えないものに働きかけないことには商売が成り立たない時代に生きているし、商売が成り立たない国に住んでいるわけで。でもそれって、すごいことだと思うんですよね。
- ――
- なかなか、すぐには、できるようにはならない気がするんですが・・・。
- 安田
- そうですね。なので、小さな会社でもそれができるように。自分たちの会社や商品の魅力を発見して、伝えられるように。ワイキューブと一緒に学ぶ会員制度を立ち上げました。「ぐっとくる経営」という、ひつの経営スタイルに興味がある方は、ぜひ参加して欲しいですね。
■「ぐっとくる経営」 理論編
■「ぐっとくる経営」 事例集
■「ぐっとくる経営」 実践コミュニティ

