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↓今回は、なんと北海道!!は札幌からワイキューブ市ヶ谷本社までお越しいただきました。
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1958年の創業以来、北海道を本拠地に、今や古紙リサイクル事業では全国でも指折りの企業に成長した北海紙管株式会社。しかし、事業が順調に成長する一方、代表である長谷川社長には、ある悩みがありました。2008年、長谷川社長はワイキューブに、中小企業に特化したブランド構築のコンサルティングを依頼します。自社の価値の軸を見極め、それでいて、よりお客さまに近く、地域に親しまれる会社として生まれ変わりたい・・・。今回は、そのプロジェクトがここ2年で生み出してきた様々な成果(社外のみならず、社内にも大きな影響がありました)を、代表同士の対談を交えながらご紹介させて頂きます。
- 安田
- 今日は、わざわざ北海道からお越し頂き、ありがとうございます。
- 長谷川
- いえいえ、こちらこそ。今日はよろしくお願いします。
- 安田
- 北海紙管さんと進めてきた企業ブランディング・CI(コーポレートアイデンティティ)のプロジェクトも、だいぶ形になってきましたね。
- 長谷川
- ええ、おかげさまで。ここ2年くらいで我々自身、すごく変化しましたよ。
- 安田
- でも、そもそも、なぜワイキューブに企業ブランディングのご発注を頂いたんでしたっけ?このプロジェクトって会社の根っこを見つめなおす作業なので、かなり重たい内容じゃないですか。

- 長谷川
- うーんとね・・・やっぱりあれかな。自分の中にあったコンプレックスだと思います。リサイクル、つまり古紙を集める仕事という世の中のイメージに対して、どこかしらコンプレックスを感じていて。小さい頃から先代の背中を見てきた私ですらそうでしたから、社員にそういう気持ちをさせたくないな、というのはあって。
- 安田
- えーっ?だって、古紙回収って、すごく社会貢献性の高い事業じゃないですか。
- 長谷川
- いや、まあそれはそうなんですけどね。人のためにもなってるし、環境のためにもなっている。でも、それなのに、どこか負い目を感じていて、それを自分でもおかしいなって思っていて。
- 安田
- それは、ずっと昔から感じていたんですか。
- 長谷川
- はい。でも、課題として認識はしているものの、どうしたらそれを解決できるのか、わかっていたわけではないんですけどね。漠然としていましたね。
- 安田
- それって、社員さんも?
- 長谷川
- 全員じゃないですけどね。でも、やっぱりたとえ1人であってもね、社員にそういう気持ちを感じて欲しくない。例えばお子さんから仕事を聞かれて、なんか言いにくいなんてことが、あってはいけない。むしろ、堂々と言えるし、もっと知って欲しい、そういう会社にしたいなって思ってはいました。

- 安田
- 社員さん思いですね。
- 長谷川
- いや、それは社員のことでもあるし、自分のことでもあるので。
- 安田
- でも、イメージを“変えた”わけじゃないですよね。むしろ、もっと根本的な御社の思いとか願い、みたいなものを形にして出しただけで。
- 長谷川
- はい。そういう意味では、これまでの我々と文脈が途切れているわけじゃなくて、地続きだなって思いますよ。
- 安田
- そんなに、奇抜なことをする必要ないですからね。
- 長谷川
- そう、だから、イメージが良いとか悪いじゃなくて、イメージそのものがなかったんじゃないかな。周りからしてみたらね。だから、自分で自分にレッテルを貼って、負い目を感じていただけなんだなって今は思いますね。
- 安田
- 北海紙管のブランド構築の方向性として、企画の決め手になったのは何でした?
- 長谷川
- 伊藤さん(※1)が仰っていた「BtoBも、BtoCだ」っていう一言。それから、どんな社会、世界観を思い描いて、そこに貢献したいのか、それを一言で言い表した「ほっかいもっかい」というスローガン。あれで、腹が決まりましたね。
※1・・・ワイキューブ クリエイティブ担当取締役の伊藤英紀
(@halfmoondog)のこと。

※当時、実際に使った提案書より抜粋。
- 安田
- なるほど。あの時にピンと来たと。
- 長谷川
- はい。わかりやすかったなー。言わんとしているメッセージが。直感的に理解できましたよ。「そうだよな、人間なんだから。本質的にはBもCもないよな。」って、すごく自然に入ってきて。
- 安田
- 我々もそうですけど、商売の形態がBtoBの会社さんは、業者さん相手だっていうことで、ビジネスライクというか、形式的な関わり方になってしまいがちなんですよね。
- 長谷川
- そうですね。今考えると、そういうもんだと自分達で思い込んでいたんでしょうね。
- 安田
- でも、しっかり筋道を立てて考えたら、会社に勤めている人も家では1人の生活者ですし、古紙は普通のご家庭でも出るわけだから、お客様なんですよね。
- 長谷川
- たしかに。
- 安田
- なので、もっとこう、情緒的なつながりを会社と個人が持ってもいいというか。別に遠慮することないわけで。
- 長谷川
- なんとなく好きだとか、魅かれるな、とかそういう感情・・・。
- 安田
- そう。そういった関係性をお客様と築けたら、理想じゃないですか。でも・・・そう言いながら、うちのメンバーもビビってたんですけどね。
- 長谷川
- そうだったんですか?
- 安田
- だって、真っ当に考えるなら成立するはずの筋書きですけど、本当に成果を生むのか?って、ここはもう実際にやってみないとわからない部分ですからね。
- 長谷川
- あ、でも、うちのホームページをリニューアルしてもらってから、問い合わせが増えたんですよ。これまでなら、会社として直接関わったことのない人からも沢山、反応があって。先日、学校の先生から直接、電話がありましてね。
- 安田
- 学校の先生って・・・なんだか沢山、古紙を回収できそうな(笑)

- 長谷川
- はい(笑)いや、でも、直接お話できたことが、すごくうれしいんです。「あ、なるほど」と。「これが直接、お客様からご用命いただけるってことなんだ!」って社員一同、実感しましたよ。
- 安田
- 思った以上に成果が出ているのは、きっと、キャラクターの力も大きいと思いますよ。
- 長谷川
- そうですね。それはすごく思います。
- 安田
- 何と言っても御社の事業は、古紙問屋ですからね。取材を通じて、やっぱり御社の皆さんは紙が好きだし、紙に感謝しているし、紙って一言で言っても色々あって、細かい特性まで理解していますし。
- 長谷川
- 自分たちは当たり前になっちゃってるんで、気が付かなかったですけどね・・・。でも、古紙リサイクル事業を通じて、実際に、紙が世の中を巡るんだけど、本当は紙そのものじゃなくて人の気持ちが紙に乗って巡っているんだと。そう、言われてみたら確かにそうだよなって思いましたよ。
- 安田
- で、そういう思いをキャラクターに託そうと思ったら、白ヤギしかありえない。
- 長谷川
- ありえない(笑)そう、やっぱり白ヤギですよ。「紙が好き」のシンボルみたいな動物ですからね。紙、食べちゃうし。本当、白ヤギと被ってしまうキャラクターがいなくて良かったです。
- 安田
- (笑)
- 安田
- パッカー車(古紙を回収する専用車)のペイント、白ヤギにしてからどうですか?
- 長谷川
- 先日、停車してたら、女子高生が「かわいいー」って言ってケータイで撮影してきたらしくて。

- 安田
- それは、素晴らしいですねー。
- 長谷川
- そんなこと、以前だったらありえないですからね。いや、本当に。
- 安田
- やっぱり、親しみやすいんでしょうね。
- 長谷川
- あと、うちの社員が白ヤギマーク入りの作業着を着たまま蕎麦屋さんに入ったときに、そこのお蕎麦屋さんから、「あんたんとこ、油は回収してないのかい?」って声をかけられたらしいですよ。
- 安田
- 油って(笑)
- 長谷川
- 「ごめんなさい!油はちょっと。。。あ、でも、」みたいな。でも、その後、会話は弾んだそうですけどね。
- 安田
- あ、そういえばパッカー車で・・・。
- 長谷川
- あ、はい。流しましたよ。白ヤギの声。
- ※北海紙管ブログ 「鳴かせてみせよう、パッカー車!?」の巻。
- 安田
- 本当に流してるんですね(笑)素晴らしいですよ、本当に。なかなかいないと思いますよ、そんな社長。
- 長谷川
- でも、何よりも社員が楽しんでやってますからね。こういうのは遊び心も大事ですよね。
- 安田
- しかし、先程からお話を伺っていると、結構、お客様から声をかけられたり、注文が増えているんですね。
- 長谷川
- そうなんですよ。以前と比べて、メールも沢山頂けるようになっていて。そうすると面白いもので、わかりやすいメールの書き方とか、社員が上達していくんですよ。何を指示したわけでもないのに。
- 安田
- それって、嬉しいからやるんですよね。きっと。
- 長谷川
- そうですよね。あと、メールを返信するスピードも速くなってきて。
- 安田
- じゃあ、ITリテラシーが上がってきてるんじゃないですか?
- 長谷川
- はい。だって、キャラクターの白ヤギボーイが、こともあろうにローラースケート履いてますからね。それでレスポンスが遅いというのもダメだろう、一貫性がないだろうと。社員たちも本気で言ってますよ。
- 安田
- それは確かに(笑)
- 長谷川
- あ、あと、先日、お客様と一緒にある割烹料理屋さんに行ったら、お会計のときにお店の方が「請求書払いでもいいですよ」って言ってくれて。「あ、そうですか。ありがとうございます」って名刺出したら、「あ、ホームページと一緒なんですね」って突然言われて。
- 安田
- へーっ!

古紙のことならほっかいもっかい。特設サイト (テーマソングが流れます・・・。)
- 長谷川
- それって、予約した時点で、うちのホームページを見てくれたってことですよね。
- 安田
- やっぱり、見られているんですね。ホームページも。
- 長谷川
- 本当にありがたいですよ。ワイキューブさんにホームページをリニューアルしてもらったら、いきなり掛けでご飯が食べられるようになったという(笑)
- 安田
- いや、それは(笑)前から掛けで出来たでしょ。
- 長谷川
- いやいや、だって、前から使ってるんですよ?その割烹料理屋さん。今回はあちらから声をかけて下さったので。やっぱり何か、覚えていて下さったということじゃないかな。
- 安田
- 嬉しいですねー。
- 長谷川
- 嬉しいでしょ?素直にそこは。
- 長谷川
- だから結局、これまでは伝わってなかったってことですよね。
- 安田
- そうかもしれないですね。取材していて、伝えるべきことが沢山あるのに、もったいないなって思いましたもん。
- 長谷川
- でも、ホームページだって、名刺だって、前のバージョンのものはありましたからね。作っていたのに、伝わるようなものになっていなかったってことです。古紙を回収して周るパッカー車だって、道路で色々な人たちの目の前を通り過ぎているはずですもん。何度も、何度もね。

- 安田
- それは確かに。
- 長谷川
- それが、今回のリニューアルによって周りからの反応がガラリと変わりました。何よりも、見た人が気にとめてくれますから。
- 安田
- その瞬間に、存在を認めてくれているということですよね。
- 長谷川
- そう。ということは、伝わってなかったら、それは存在してないってことと一緒なんですよね。とくにビジネスの世界においては、それが顕著に出るんだなと。今回、それをすごく痛感しました。



